『一文字』は、2代目店主の大倉秀千代さんと3代目店主の大倉剛生さんが、小麦、野菜や水、塩なども地元産にこだわり、究極の「地場うどん」を追求する店。麺は、合鴨農法を取り入れて自家栽培した「しらさぎ小麦」、「ふくほのか小麦」を使用。それをまるごと石臼で挽いて打つという高品質ながら、店はセルフうどんスタイルでカジュアルだ。休耕田で育った「五穀鴨」の「鴨南蛮うどん」1200円~は看板メニューになっている。そして、ここは郷土料理「どどめせ」が味わえる唯一の店でもある。「どどめせ」の起源は、鎌倉末期。吉井川沿いの山陽道・福岡宿の渡し場で、めし屋が船頭にだけ振る舞った五目飯のことを武士がやっかみ、日が経って発酵し、酸っぱくなった酒(どぶろく)を飯の釜に入れてしまった。しかし、思いがけずおいしく炊きあがった、というのが誕生の逸話らしい。「どぶろくめし」がなまって「どどめせ」。祭りなどで作ることが多く、岡山名物「祭りずし」の元祖ともいわれる。当店では、美作市の『力亭』が手作りする「コシヒカリ」100%の生どぶろく「れいし」を使い、干し椎茸やゴボウ、サトイモ、ニンジンなどの具材とともに炊き上げ、合わせ酢をする。受け継がれていく郷土の味を、ぜひ味わってみてほしい。
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