体重83kg、ウエスト約100㎝。
外食率ランチは10割、ディナーは8割を誇る強食者。
ハイコストパフォーマンスなランチを探して、日々さまよい歩くサラリーマン・ハマチャンがお気に入りのランチスポットを紹介します。
仕事でJR和気駅に降り立った今日。さて、昼ごはんにしようと駅前を見回すと、元銀行らしき建物の前に、ランチの看板が出ています。そう、ここが2016年10月にオープンした『ENTER WAKE キッチン』なのです。聞けば、和気商工会が銀行の空き店舗を活用した貸しホールに、入居を募ったチャレンジ店舗なのだとか。そこに、月~水曜の和食店『和菜食堂』と、木、金曜のカレー店『ちゃかぽこ洞』が開店したのです。ということで、日を変えて両方行ってみることにしました。
今日は、『和菜食堂』の日。銀行をリノベーションした店内は天井が高く、広々とした空間にゆったりとテーブルが配置されています。ここで、「家族に食べさせたい健康的な食事」を提供するのは、町内在住の主婦4人。「この町に愛ある食卓を作りたい」という共通の思いで開いたそうです。メニューは日替わり定食(30食限定)850円。自然に近い農法の地産野菜を使い、心を込めてつくったごはんが毎日食べられます。メインは月曜が肉、火曜が有機野菜、水曜が魚。いずれも近隣の農家や市場、JAから仕入れたもの。ていねいに下ごしらえをし、素材のうま味を生かして調理されています。またみそ汁は、枕崎産の本枯節を毎朝削ってダシを引き、手づくりのみそを使うそう。「ここのみそ汁は世界一じゃ」と常連客に言われたというのも納得です。手間のかかったおかず6品と、酵素玄米や季節のご飯が選べます。やさしい味わいなのは、熊本の無添加菜種油や無農薬栽培米の酢、天然塩など、使う調味料が自然のものだからでしょう。どのおかずを食べても「ああ、おいしい」と思わず口に出してしまうような、じんわり沁みる味なのです。調味料は販売もしています。「『和菜食堂のごはんを食べたら元気がわいてきた!』と言われるような場所になればいいな」とスタッフの高尾さん。スタッフの皆さんのやさしい笑顔に、仕事疲れや暑さが吹き飛びます。
そして木曜日に再びここへ。カレー店『ちゃかぽこ洞』の開店日です。店主の原田孝二郎さん、亜希子さん夫妻は、群馬県からの移住者。東北大震災後、食物への放射能の影響が不安で、気候が穏やかで天災も少ない岡山に転居を決めたのだといいます。そのため食の安全を強く意識しているのは、『和菜食堂」の皆さんと同じ。原田さんも地産食材を基本に、無・低農薬野菜、瀬戸内市長船町の『一文字うどん』から仕入れる国産小麦、非遺伝子組み換えの菜種油、肉は鶏のみを使っています。孝二郎さんは、これまでの人生の半分をインドやネパールなど海外で暮らしてきたそう。本場で食べたカレーをベースに、「うま味」や「こく」を好む日本人の口に合うよう鶏ガラや大量の炒めタマネギ、ココナッツミルク、カシューナッツ、10種以上のスパイスなどでつくり上げたのが今のカレーです。一番人気だという「カレーライスセット3色盛」900円は、チキンカレー、鶏ミンチのキーマカレー、トマトと野菜のカレーの3種に、ターメリックライス、チャパティ、サラダ、副菜とチャイまで付く本格的なもの。ピリっと辛いキーマ以外はマイルドですが、スパイスの香りとカレーのコクが深いのが特長。化学調味料や油脂を使っていないため、胃にもたれず後口もとてもさっぱりしていて毎日でも食べられそう。そのほかチーズを載せてオーブンで焼き上げた「あつあつ焼きカレー」900円も人気だそうです。
『ちゃかぽこ洞』というユニークな店名は、郷土の群馬県に伝わる民謡のお囃子の音から付けた店名だそう。「カレーを楽しんでもらって、食べることの大切さを発信したい」と原田さん。妻の亜希子さんも「私たちが関東で体験したことを、カレーを通じてここに集ってくださる皆さんに伝えたいですね」と話していました。偶然同じ場所で営業することになった2つの店が、心と体にやさしい食と、笑顔の生まれる食卓を提供する場になっていくことを願うのでした。
Information
ENTER WAKE キッチン
- 住所
- 和気郡和気町福富607-3 [MAP]
- 電話番号
- 080-1910-8499
- 営業時間
- 11:00~14:00 ※月~水曜は和菜食堂、木、金曜はちゃかぽこ洞
- 休み
- 和菜食堂は木~日曜、ちゃかぽこ洞は土~水曜
- 席数
- 26席
- 駐車場
- 4台
- https://www.facebook.com/enterwakekitchen/