※閉店しました。
最近、他県から進出してくる新興店も多いですが、岡山発祥で規模拡大中の勢いあるラーメン店グループも多いです。うれしいですね。今回のお店もそのひとつでしょう。

『琥家』が誕生したときは、その味や店作りに驚いたものです。それは2003年のこと。記念すべき創業店舗は岡山市北区奥田にオープンしました。とにかく濃厚な豚骨ベースのスープながら、女性でも食べやすいすっきりしたあと口が魅力。「アカ」や「シロ」といったネーミングも特徴的で人気を集めましたね。そうして岡山発の博多ラーメンの複数店舗展開の成功例として、多くの人のお腹と心を満たしてきたのです。経営は『(株)プロスパ』。その会社がこの春先に新しい店をオープンしたという情報をゲットしました。「ついに玉野に進出か…」と勝手に感慨にふけっていると、ポク、ポク、ポク、チーン！　ひらめきました。「もしかすると新しいコンセプトへの挑戦かも。元々フロンティアスピリッツ旺盛な会社だし」。ダッシュで調べてみるとやはり新業態！　しかも鶏ガラメインの新店とか。ともあれ、これはダッシュで玉野市の『鶏そば 一休』へＧＯです。

♪母上様。お元気で～す～かぁ～？　ワタクシは今、玉野市にいます。店に入るなり唐突に「ウチの『鶏塩』は、今までの『塩ラーメン』の概念とは別ととらえてほしいですね」と水島暎夫店長！　まずは「鶏塩」702円の登場です。まずスープ。おお、魚介ダシがガツンときますね。「コンブ、カツオブシ、ウルメブシ、サバブシと煮干しを使っています。讃岐は伊吹島のイリコ（煮干し）ですからうまいですよ」。当然鶏ベースなんですよね、「鶏塩」だから。「そうですね。厳選された丸鶏をしっかり煮込むんですが、このメニューについては、『清湯（チンタン）』のみでスープを作りますから、端麗系の味わいです」。確かに見事な黄金スープです。そんなに塩味が強くないですね。「確かに『塩ラーメン』ではあるんですが、バランスを考慮して塩は控えめにしています。千年続く伝統製法を駆使した、瀬戸内産の極上塩です」。あとメンマがデカくて存在感すごい。麺は細麺です。

「多彩なラーメンをそろえていますが、基本は3本柱だと考えています。その２つ目です」。これは「煮干醤油そば」734円ですか。当然鶏ベースなんですね。「仕込んだスープの『清湯』ではない部分を強火でじっくり煮込んで、濁った『白湯（パイタン）』を使用しています」。上に載っているのは魚粉？　「カツオ粉ですね。しっかり混ぜて召し上がってください」。ウマイ！　個人的に特に好きなヤツですわ。「厳選した鶏と、魚介のダブルスープ仕込みです」。なるほど、濃度はしっかりあるのに、鶏がベースだからかしつこくない。甘みもしっかり出ていますね。あれ？　これは「鶏塩」と違って中太麺…。しかもちぢれですか。「ラーメンの種類によって麺も違うんです。でも、「つけ麺」以外は、希望されればお好みで変更もできるんですよ」。しょうゆの味わいもいいですね、岡山人好みですよ。それでは３つ目を…。って、慌てない慌てない。ひと休みひと休み。

「お待たせしました。これもダブルスープで、コクとうまみをストレートに出していますから、鶏と魚介の味わいを存分に楽しんでいただけると思いますよ」。全国的に人気を集めた「鶏白湯」734円ですね！　中央には辛味として七味がかかっていますね。おっ、麺が平打ちじゃないですか！　これはモチモチしていてウマイですわ。「麺をしっかりと味わっていただきたいのはもちろんですが、スープとのマッチングも楽しんでほしいですね。スープの濃厚さはほかとは比べ物になりませんよ」。確かにこれが鶏ベースとは思えません。「ヘルシーですから、濃厚豚骨好きの女性が食べていかれることも多いですよ。年配の方もよく来られますが、これもオーダーされますね」。マジすか？　でも、確かにしつこくないのでこれならいけるかも。「鶏独特の甘みも堪能していただければ嬉しいですね。『本当に炊き込んでいる』からこそのおいしさを多くの方に味わってほしいです」。

こちらの水島店長は競輪選手を目指していながら、整体の学校を卒業。その後ラーメン店で修行を始めたという変った経歴の持ち主。「オープン半年後くらいで超話題だった『琥家』の門をたたきました」。まず、『琥家』さんは豚骨メインなのに、なぜこの店は鶏なのですか？　「社長が全国を回り、名古屋や京都で本当においしい鶏ベースに出合って、『これを岡山の人に味わってもらいたい』と思ったそうです」。なぜ玉野市に？　「このエリアが当社は未開拓だったこともあったでしょうが…。めぐり合わせでしょう」。特に深い理由はないと！（笑）。３月のオープン時は大賑わいだったそうですね。「告知もなしの、サイレントオープンのつもりだったんですが、フリークの皆さまのＳＮＳ情報などのおかげもあり、想定外に大勢の方にお越し頂けました。不慣れでご迷惑をおかけしたことも多々あり、申し訳なく思っております。その経験も生かして、今はしっかり営業させていただいていますので、皆さんでお越しください！」。

厳選された鶏に魚介をマッチングさせ、3本柱のラーメン中心に新しい取組みに挑戦する『鶏そば　一休』。これからも楽しみです。では。おもしろかった？　じゃーねー！

鶏と魚介をベースに、塩や白湯スープで勝負する新規店！

構想2年。試作を重ねて試行錯誤をし、ようやく完成したという「鶏そば」の店が玉野市に登場！　立地もあってか年齢層は広く、ファミリーにも対応できるよう多彩なニーズに応えてくれる。こだわりのラーメンは上記の「３本の柱」のほかに、これからのシーズンに食べたい「つけ麺（小・200ｇ）」788円や、辛いもの好きな人なら見逃せない「担担麺」810円なども人気を集めている。祝日をのぞく平日（月～金曜）の11：00～15：00は、好きなラーメンにプラスのランチサービスを実施。ラーメン＋216円で、Ａ「チャーシューごはん」、Ｂ「半チャーハン」、Ｃ「とりめし」から選ぶことができ、さらに＋108円出せば、「餃子4個」が追加されるというのもうれしい。店舗近辺在住の人はもちろん、玉野へのドライブの途中や、また営業や配達などの仕事の際にでもふらっと立ち寄れる好アクセスなのもいい。凝った外観なので、初めてでもすぐに見つけられるはずだ。

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