岡山市北区野田エリアに新店誕生の報が。店名は『あがいやんせ』。なにそれ、どゆ意味よ？　真相究明のため、全国に放っている50名のラーメン忍者に調査を依頼！

「ふむ。『あがいやんせ』は薩摩国、鹿児島の方言だな。『おあがりなさい』というもてなしの意だ」。ラーメン忍者報告の前に、ヒューマン・ラーメンデータベースのブンガク氏が訳してくれました。確かに「せごどん（西郷どん）」とかが「まあ、あがいやんせ！」とか言いそうなニュアンス！　続けて、「どうやら、その新店。あの『よくろぼ　ふくみ家』の系列店らしい」とブンガク。何ですって？　『よくろぼ　ふくみ家』と言えば「黄にらラーメン」で有名。オープン直後に食べに走り、独自な味わいに感動した想ひ出の店です。確か「よくろぼ」も鹿児島弁で「酔っぱらい」という意味だと聞いた覚えが。ご主人が鹿児島出身なのかな？　あれは「鹿児島ラーメン」だったのか？　ではなぜ「黄にら」？　てかしっかり調査しろ！　ラーメン忍者。

「『あがいやんせ』は、『ふくみ家』の姉妹店。でも両方とも鹿児島ラーメンではないですよ」と江田オーナーが語られます。ではなんで鹿児島弁を店名に？　「妻が鹿児島出身で。私は岡山出身なんですけど」。あ、それで岡山の名産である黄ニラも！　「当店はご当地ラーメンなどではなく独自のスタイルですね。あえて言うなら、『薩摩醤油仕立て味』のラーメンでしょうか？」。それまた気になる「仕立て」ですね！　そういえばこの場所は以前もラーメン店で、全面改装をしてまったくの異空間に変貌！　「かなり広くなったでしょう？　通路も広めにして、ゆったりさせたんです」。これならベビーカーでも楽勝ですね。「そうですね。この店はファミリーが多いんです。なので、目配り、気配り、心配りは徹底したいんですよ。お子さんに対しての接し方にしても、常に気をきかせたいですね」。ああ、納得。「男性スタッフばかりですが、うるさくなり過ぎないよう注意を払ってます」。

「この店舗のイチ押しは、名物の『甘辛ラーメン』800円です」。また、これは辛そうなビジュアルですが、甘辛？　「確かに豆板醤と甜麺醤を使ったミソ系で、濃い目の味付けではあるんですが、決して辛過ぎるラーメンではないんですよ。食べる人によっては甘みを強く感じるとおっしゃいます」。確かに。これはまた不思議な感覚ですね。ワタクシにも甘みがガツンときましたよ。「でしょう？　でも『ピリカラだね』って言われる方もいるんです。ですから『この辺にはない味』だと自負していますよ」。その言葉通り、この味わいはあまり経験のないものです。うまみに甘み、辛みにコクが加わって、唯一無二な世界ですわ。こういうのは体験してみないと絶対に分かりませんよね。世の中、ググっただけでは真の味わいや、感激は得られんものです。体感して感動し、時には叩きのめされ涙を流し、心の筋肉を鍛えあげるべきです！　って何の話だよ（笑）？

「基本は『しょうゆ』680円でしょうね。写真の『ラーメンセット』は780円。セットはご飯と生卵（ご飯1杯につき1個）が食べ放題なんですよ」。まじですか？　三度のめしより「卵かけご飯」が好きなワタクシは迷わずセットで！　「卵かけご飯用に、特製『黄にらだし』を作ったんです。これをかければ最高ですよ！」。うわ、気になるわ、これ！　「あと、替玉は1つ30円で…」さ、さんじゅうえん？　なんかすごいサービスぶりですね。「『あがいやんせ』は、『お腹いっぱい食べられる』がコンセプト。『ラーメンセット』に替玉7つ＋卵かけご飯7杯食べても1000円でおつりが来ます」。オーナー、それ無理だって！　「細麺は自家製麺で歯ごたえあるタイプです」。しかも麺自体の味わいがいいですね。「麺から作ってるからこそ、できることが広がりますからね」。納得。丼ぶりの奥で白く波打っているのは、大ぶりの背脂。この存在感がまた半端ないんですよ。シンプルなのに美味。

「自分で店を始める前、飲食店に勤めているときは、『自分ならこうするのに』というケースが多かった。要は『経営』がしたかったんですね」。ラーメンありきじゃないんですか？　「会社員も経験しました。そこで例えば営業に行って断られても、得るものがあれば失敗じゃない。行かないことこそ失敗だと悟ったんです。要は行動力。その先で行き着いたのがラーメンでした」。紆余曲折があった上でのラーメン店でしたか。「ラーメン知識も皆無で、中途半端にすらなかった。それがよかったんでしょうね。1から徹底的に、麺、鶏ガラ、豚肉などを研究して学んでいけたんです」。ブルース・リーの「杯（さかづき）は空の方がいい」との名言を思いだしました。その行動力と吸収力が店力の根源ですね。

岡山市北部の人気店の姉妹店として、岡山市北区の郊外に出店した『あがいやんせ』。１から始めたラーメン作りは、100になるのか1万か…。あ、ラーメン忍者が調査に失敗して帰ってきた…。もう終わったよ！

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人気店『よくろぼ　ふくみ家』の姉妹店。堂々の登場！

スープは100％の鶏ガラに、香味野菜を加えたもの。すべてのベースになるのは、「薩摩醤油」によって、コクと甘みのあるすっきりした風味。バリエーションは幅広く、「しお」680円、「こってり」「みそ」各750円など、その日の気分によって選べるのもうれしいポイントだ。また、「DEATH RAMEN」880円というメニューも存在し、粉末、荒引き、ホールと各種の一味や、ハバネロがたっぷり入ったそのスープは、炊き込むことでさらに辛さを極めているとか。しかし、「甘辛ラーメン」ベースで味はしっかりしているので、お好きな人にはたまらない逸品となっている。1日1杯は出るというから驚きだ。そのほか、「唐揚げ定食」「魚フライ定食」「ねぎめし定食」「チャーハン定食」「餃子定食」各880円も、腹ペコサラリーマンにはうれしいところ。いろんな層の人が、いろんな楽しみ方ができる店だと言えるだろう。ほか、「高速無料 Free Ｗi-Ｆi」あり。

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