心も体もじんわり温まる、温泉街が舞台のアートイベント

湯原、奥津、湯郷の3つの名湯からなる西日本有数の温泉地「美作三湯」。
この「美作三湯」を舞台に、今回で4回目となるアートイベント「~温泉にアートがあるということ~美作三湯芸術温度2025」が12月7日(日)まで開催されている。
温泉宿をはじめとするエリア内27カ所には、県内外の気鋭のアーティスト31名による作品を展示。
鑑賞料は無料! 多彩なアート作品を気軽に楽しみながら名湯を巡り歩こう。
美作三湯① 湯原エリアでアート巡り
「湯原」は全国露天風呂番付で「西の横綱」と格付けされる天然の大露天風呂「砂湯」でおなじみの温泉地。
古来よりオオサンショウウオの生息地としても知られており、保護センターや大明神といった珍しいスポットも見どころだ。
また民芸品店「はんざきや」(土・日曜、祝日営業)内にある「アートスペース天ノ屋」では、アート作品の展示やグッズ販売、アート体験ワークショップ(土曜のみ)を実施している。
湯原エリアではこのアートに注目!
松岡徹《はんざきさんと休憩中》
街中にも多数の「はんざきさん」が! 「はんざきさん」とのツーショットは、フォトジェニック間違いなし。湯上りに散策しながら探してみよう。

高本敦基《Life in the Fall》
「菊之湯」に展示されているのは高さ約3メートルにもなる、色彩豊かな3万個の洗濯バサミのアート作品。

原倫太郎+原游《森の卓球台》《ピンホッケー/エアポン(デ・スティル)》《ピンポンパン》(写真手前から)
「ゆばらの宿米屋」には、遊び心あふれる体験型作品を展示。卓球やエアホッケーなど有料(300円)で作品に実際に触れて遊ぶこともできる。

美作三湯② 奥津エリアでアート巡り
吉井川沿いに広がる風光明媚な温泉地「奥津」は、歴史ある建物が並ぶ町並みが風情を醸し、のんびり散策するのにぴったり。肌がすべすべになることから「美人の湯」としても親しまれており、これからの時期は紅葉も見頃を迎え、同時に楽しめる。
また11月30日(日)までは「かがみの近代美術館」はじめ各所で「7th OKUTSU芸術祭」を開催。足をのばして訪れてみよう。
奥津エリアではこのアートに注目!
松村晃泰《天の浴槽》
「道の駅奥津温泉」には、矢掛町で産出される花こう岩「白桜みかげ」を使用した浴槽が展示されている。実際に入って自然との一体感を味わってみよう。

藤沢まゆ《祈りの鳥》
「花美人の里」に展示されている作品は、筒描きや写し友禅など日本の伝統工芸を用いて布に絵を染めたもの。伝統工芸と現代アートの融合を体感しよう。

小野耕石《Inducer.9》
「池田屋 河鹿園」で作品が展示されており、館内や向かいのカフェでも他の作品を鑑賞できる。矢掛町にアトリエを構える作家「小野耕石」の世界観に浸ろう。

美作三湯③ 湯郷エリアでアート巡り
1200年前、白鷺が足の傷を癒すのを見た円仁法師によって発見された歴史ある温泉地「湯郷」。無料の足湯や日帰り入浴施設が充実している。温泉街には徳持耕一郎によるジャズの名曲を題材にした鉄筋アートが点在し、実際の楽曲を聴きながら鑑賞するのもおすすめだ。
湯郷エリアではこのアートに注目!
柴川敏之《41世紀の湯郷温泉ミュージアム》
「かつらぎ」で展示されている作品は、「2000年後に発掘された湯郷温泉遺跡」がテーマ。「遺跡から出土した品々」の中には誰もが知るあのキャラクターも!

藤原裕策《外では静かに雨が》、胡桃澤千晶《中では静かに雨が》
「ふくます亭」では「藤原裕策」と「胡桃澤千晶」の外と内、浮遊と大地、光と植物の対比を楽しめるコラボレーションアートが鑑賞できる。


旅館や観光案内所にはより深くイベントを楽しむためのハンドブックを設置。巻末の二次元コードからアンケートに答えると、抽選で県北の特産グルメや作品集などが当たるチャンスも。
この秋は、「美作三湯」でアートと名湯の「温度」を体験しよう。
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