おかやまの病院2021[全県版]

かかりつけの病院、あなたにはありますか? 日々の暮らしのなかで突然襲ってくる、病気や事故。いざというときに頼りになる病院や先生がいると、万が一のときにも安心です。でも意外と地元の病院の情報を知らない方も多いのではないでしょうか。『月刊タウン情報おかやま』が地元「岡山」にこだわり、医療情報をまとめました。いざというときのため、お役に立てれば幸いです。


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クローズアップ近年注目されている手術や治療などにフォーカス。玉島中央病院心臓疾患のおもな症状と有効な治療法とは。141「来院される患者さんのなかには40代くらいの若い方もいらっしゃいますが、動悸を感じる、胸が痛い、失神をくり返すなど胸の痛みに関しては心筋梗塞や狭心症ではなく不整脈の症状である患者さんも少なくありません。血管が細くなったり、生まれつきの異常だったり、原因や病状の程度はさまざまです」と話すのは、前任の『岡山大学病院』では不整脈、おもに植込み型心電計・ペースメーカー・植込み型除細動器などのデバイス治療を中心に診療を行ってきた三好医師。失神は、自律神経の異常である場合も多くあるという。神経調節性失神」といい、精神状態や血圧、脈のバランスが関係しており、興奮時に働く神経と安静時に働く神経とのバランスが保てなくなったときに脈や血圧が下がった状態で起こる症状なのだそう。この症状は子どものときに朝礼で倒れるなど幼少期には比較的起こりやすいもので、成長とともに少なくなってくるが、大人になっても症状が続く場合には検査が必要とされる。繰り返す失神の原因がどこにあるのか探るためには通常、ホルター心電図(24時間)を用いるが、装着時に失神発作を起こすことなく、異常をとらえることができず原因が解明されないままに。当院では2週間記録できる装着型心電図も備えているが、こういったケースでは、植込み型心電計(小型チップ)を胸に植え込むことで、約3年間の心臓の動きを記録する。その間に失神した場合には、その原因が心臓なのか、それ以外にあるのかがわかり、診断や治療にも役立てることができるのだ。植込み型心電計は長さ45ミリ、幅7ミリ、厚み4ミリほどの小さな機器。植え込み手術は局所麻酔で行うので、日帰り手術が可能。手術の際の切開創も本体幅より少し大きい10ミリ程度で若い女性でも気にならないように位置にも配慮しているのだそう。装着後は、失神の前後数分間の心臓信号のほか、設定によって、さまざまな波形が記録されて、データは遠隔モニタリングで医師に知らされ診断できる仕組みになっているそう。そのため、患者本人が気づきにくい異常にも早期に対応することができる。また、ペースメーカーは従来と比べると薄型で小型化され、コードもしなやかに。電池の寿命も症状によって差はあるが、10年以上のものもあり、手術の際も手術後も体への負担はより軽くなってきている。健診も遠隔モニタリングを利用することで年に1回程度に。「ペースメーカーは電子機器ですから、なるべく低い出力で動いたほうが電池の消耗も抑えられます。同じ心臓内でもわずかな位置の違いによって出力が変わるため、低い出力で使える場所を探りながら人によって微妙に位置を調整しています。とはいえ、コードは取り替えの必要がある患者さんもいらっしゃいます」と三好医師。不整脈を持つ患者のなかには、いつ症状が出るのだろう」とつねに不安を抱えて精神的に落ち込んでしまうケースも多く見受けられるのだそう。三好医師は「疾病の治療と植込み型機器での診断・管理はもちろん、精神面のサポートも大切に考えています」と話す。『玉島中央病院』では、心臓リハビリテーションを2020年9月から開始。心臓もリハビリすることによって、心不全の再入院が抑えられることがわかってきている。心電図の波形を見ながら負荷量を変えることのできる自転車をこぐのだが、リハビリに通うごとに血圧や体重を測定して問診するので、患者さん自身も健康管理を意識して気をつけるべきところをスタッフから学ぶことができる。「私たちは、症状のある患者さんに対して治療をして終わりではありません。その後再発しないように、あるいはもっと前の段階で発症しないように、塩分のとりすぎや運動不足、肥満など血圧異常の原因を早期発見し、適切な指導をする必要があるんです」と三好医師は話す。ふらっとしたり、意識を失ったり。気になる症状の原因を探る。植込み型心電計は日帰り手術、ぺースメーカーは1週間以内の入院で。心臓リハビリテーションで心不全の再発を予防。2020年7月より当院循環器内科部長に就任。循環器疾患全般、ペースメーカー植込みや心臓リハビリテーションなど当院では新たな診療も開始。いつも明るく、何でも相談できる環境を目指して診療にあたっている。三好章仁循環器内科部長みよしあきひと9:00〜12:0013:00〜18:00診療時間\曜日月火水木金土日●●●▲●●××▲▲▲▲●×※祝日は休診※受付は8:00〜11:30/12:00〜17:30※▲:急患の場合は電話で問合せを※ほかの科は異なるのでHPで確認1086-526-8111倉敷市玉島阿賀崎2-1-1p54台http://www.tamashima-ch.or.jp/医療法人社団新風会玉島中央病院たましまちゅうおうエリア診療科目循環器内科倉敷市整形外科/外科/消化器外科/脳外科/呼吸器外科/形成外科/美容外科/放射線科/内科/消化器内科/皮膚科/泌尿器科/リハビリテーション科何でも相談しやすい明るい雰囲気の診察室を心がけ、スタッフ教育を強化しながらチームでの医療を大切に取り組んでいるガラス張りの広く明るいリハビリ室では、エルゴメーターという固定された自転車をこぐ。座ってこげるいすタイプの機器もある原因不明の失神や脳梗塞に悩む患者を、植込み型心電計で長期見守り検査し不整脈を検出。必要に応じペースメーカーで治療するため以前よりスマートに。リハビリで再発予防も目指す。中央町1玉島高新倉敷駅↑BP停車場線玉島警察署金光町←倉敷市街→2バイパス42941マルナカ溜川デバイス治療とリハビリで、心臓疾病をケア&サポート。


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