おかやまの病院2020[全県版]

おかやまの病院全県版2020 かかりつけの病院、あなたにはありますか? 日々の暮らしのなかで突然襲ってくる、病気や事故。いざというときに頼りになる病院や先生がいると、万が一のときにも安心できますよね。でも「近所にはどんな医療機関があるの?」「岡山なら、どんな先生に診てもらえるの?」と悩まれることも多いのではないでしょうか。今回はそんなあなたのために『月刊タウン情報おかやま』が地元「岡山」にこだわり、医療情報・病院情報をまとめた2020年度版「岡山の病院」を作成いたしました。いざというとき、少しでも地元のみなさまのお役に立てれば幸いです。


>> P.3

目指せ、健康寿命アップ!日常に楽しい運動を取り入れロコモティブシンドローム予防を。整形外科助教運動器疼痛性疾患治療研究センター副センター長てつながともこ鉄永倫子先生■専門分野/運動器疼痛性疾患に対する治療■おもな専門医資格/日本整形外科学会整形外科専門医答えてくれたのは年ロコモに関する市民公開講座を行っていますので、ぜひ機会があればご参加ください。「ロコチェック」や「ロコモ度テスト」などが受けられるサイトをチェックすることもおすすめしています。︱どのような予防法が有効でしょうか。予防法をわかりやすくお伝えするために私達が市民公開講座で実践しているのは、「ロコモチャレンジ」をもじって作るあいうえお作文です。①「ロコモを知ろう!」②「コツそしょう症を知ろう!」③「モくひょうを立てよう!」④「チャちゃっとしよう!」⑤「レンじつしよう!」⑥「ジしんをつけよう」と呼び掛けます。まずは①②ロコモや骨そしょう症について知ってもらって、③適度な運動を、小さな目標を立てて、④無理のない範囲で、⑤毎日習慣づけて続ける。家事も立派な運動です。そのうえでラジオ体操やヨガ、太極拳など、自分が楽しんでできる運動を見つけて、続けてみましょう。︱腰痛や膝痛などに悩む人も多いですが、どう向き合えばいいのでしょうか。痛みがある場合は、動くのがつらいためどうしても動かなくなってしまいがちです。これを「痛みの悪循環」といいます。ですが、痛みがあっても痛みに応じて動くほうが復帰も早く、無理のない運動ができれば、自信がつき、不安を取り除いてよい循環に転換していきます。たとえば音楽を聴きながらする、人と一緒にするなど、痛みが感じにくくなるような状況で運動を行うことをおすすめします。ロコモ」を決して悲観的に受け取らず、明るく楽しく改善していきましょう。『もしかしてロコモ?』「ロコチェック」を使って、チェックしてみましょう!7つの項目はすべて、骨や筋肉、関節などの運動器が衰えているサイン。ひとつでも当てはまればロコモティブシンドロームの心配が。①片脚立ちで靴下がはけない②家の中でつまずいたりすべったりする③階段を上るのに手すりが必要である④家のやや重い仕事が困難である⑤2kg程度(1Lの牛乳パック2個程度)の買い物をして持ち帰るのが困難である⑥15分くらい続けて歩くことができない⑦横断歩道を青信号で渡り切れない詳しくはこちら→https://locomo-joa.jp/取材協力おかやまだいがくびょういん岡山大学病院岡山市北区鹿田町2-5-11086-223-7151127︱女性に多い骨粗しょう症への対策はありますか?今でこそ筋肉トレーニングでボディメイクをすることが主流となっていますが、以前はダイエットといえば食事制限をすること、と思われていました。こういった過度な食事制限については今後さらに問題視しなくてはいけないと考えています。骨粗しょう症の対応としてはまずは運動をおすすめしているのですが、ただ単に運動をしてほしいといってもなかなかできないもの。まずは楽しく、歩くことから!」ということをお伝えしています。もちろん運動だけではなく、食事も含めてご自身の生活をトータルマネジメントすることが大切かと思います。︱「ロコモティブシンドローム」について教えてください。ロコモティブシンドローム(以下ロコモ)とは、運動器症候群の略で、運動器の障害により、「要介護」になるリスクの高い状態になることです。現在予備軍も含めて全国に推計約4700万人がいるとされており、男性より女性の方が多く、運動量が少ない人や女性、肥満の人は、よりリス0クが高く要注意です。︱ロコモの人が増えている背景とは?運動器の疾患が増えている背景には、エレベーターや車での移動で歩こうとしなければ歩かなくてもよい便利な世の中になっていることがまず考えられます。原因には、女性に多い骨粗しょう症や変形性膝関節症、変形性脊髄症などの基礎疾患が隠れていることが多く、筋肉量が落ちてしまう「サルコペニア」といわれる状態も原因となっていることが最近わかってきました。%以上を占める骨粗しょう症に女性が9ついては、過度なダイエットによっても増加するのではないかと問題視されています。︱ロコモを予防するために医療機関ではどのような取り組みをしていますか。まずは、ロコモの認知度を上げることでしょうか。『公益財団法人運動器の健康・日本協会』で「ロコモについて知っていますか?」という調査をしたところ、2012・3%だった認知度が、日本整形年には1外科学会関連施設での普及活動により県内では認知度4・9%に高まっています。また、岡山県下では当病院が主導して毎73


<< | < | > | >>