推定樹齢約1000年を越える一本桜として全国的にも名高い醍醐桜。
ひと目見れば、その美しさに圧倒されますが、実は知るほど、「すごい!」が詰まった、とてつもなくスケールのでっかい桜なのです!
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醍醐桜
1000年の時を生きる桜。その堂々たる姿に圧倒される!
岡山県の天然記念物に指定されている、推定樹齢約1000年のアズマヒガンの一本桜。高さ約20m、根本周囲約9mもあり、標高約500mにある集落の高台に堂々とそびえ立ち、見る者を圧倒させる
すごいポイント
名前の由来は、鎌倉時代の後醍醐天皇から。
鎌倉時代の後醍醐天皇について詳述した『太平記』によると、一度隠岐へ流されたのち、鳥取県から京都へ還幸した1333年にこの土地へ立ち寄ったよう。当時樹齢約300年だったこの桜を見て賞賛したとされ、それが名前の由来に。鎌倉時代から、すでに人々を圧倒するほどの美しさだったことを今に伝えている。※諸説あり
醍醐桜の種が宇宙へ!「宇宙桜」として元気に開花中。
2008年、「花伝説・宙へ!」プロジェクト(JAMSS主催)の一環で、日本全国の名桜の種がスペースシャトルに乗って宇宙へ旅立った。醍醐桜の種約200粒も、国際宇宙ステーションの日本の実験棟「きぼう」で保管。その後、167粒が岡山へ無事帰還した。種の一部は「宇宙桜」として、醍醐桜の周辺や岡山県森林研究所(写真右上)、真庭市庁舎などで元気に開花し、一般観賞も可能となっている。
醍醐桜の隣で、2代目の桜もすくすく成長中。
実は、醍醐桜のすぐそばに「2代目醍醐桜」(写真右)が見事に育っている。昭和50年に、集落内で育成した木を植樹。樹齢約70年だが、初代に負けず立派な枝張りを誇っている。保存会の春木さんは、「初代の横で『態度がでかい』2代目ですが、甘やかさないようにしっかり育てたいと思います」と笑顔で語る。
桜のふもとにある吉念寺集落。1000年の桜とともに生きる人々。
醍醐桜は、ふもとの吉念寺集落の「醍醐桜保存会」と「別所小学校学区をよくする会」の皆さんに育てられている。周辺の清掃活動をはじめ、樹木医を招へいしての診察、祭り運営など一年を通じてのさまざまな活動により、見守られている。
この集落と桜の関係を象徴するのが、住民たちの姓。ほとんどが春木姓で、「春の木」とまさに桜にちなんだ名字。また、集落の家や墓はすべて桜を望むように建てられている。さらに、桜の芽吹きや開花の様子を見て、農作業の予定を立てるなど、「生きた暦」としても親しむ。
保存会の春木さんによれば、醍醐桜が立つ土地は、「竜王」と呼ばれ、約1000年前に当時の豪族が住む特別な土地だった可能性が高いそう。集落の成り立ちを見ても、醍醐桜が自生ではなく、何らかの記念樹として誰かが植えたのではと推測している。
そうやって1000年前より人の手で守られてきた醍醐桜。何より、春木さん自身が桜守としてわが子のように桜の話をする姿が、桜への思いの深さを物語る。その力強く美しい醍醐桜を、ぜひ現地で見てほしい。
Information
醍醐桜
- 住所
- 真庭市別所2277
- 電話番号
- 真庭市落合振興局地域振興課0867-52-1111
観光テレフォンサービス0867-52-1503 - 駐車場
- 約200台(有料)