岡山メルパ 福武 孝之館長
映画業界20年、老舗映画館を切り盛りする名物館長。映画が持つ「観ることで、自分の世界が広がる」魅力を広めるべく、多彩なイベントを展開。ジャンルや制作者にこだわらない、テキトーな鑑賞が映画愛を高める秘けつだとか。
劇場版 鬼滅の刃 無限列車編
『週刊少年ジャンプ』で2016~20年に連載され、単行本1~22巻の累計発行部数が1億部を突破する吾峠呼世晴の大ヒット漫画をアニメ化した『鬼滅の刃』の劇場版。
2019年4~9月にテレビアニメが放送され、炭治郎らが無限列車に乗り込む場面で終了した最終話のその後の物語が描かれる本作は、日本映画興行界の新記録を次々に塗り替え、まさに無限の可能性を秘めて爆進中!!!
多くを語る必要はないが、登場人物たちの戦いの中に、これほどの感動や涙が練り込まれた作品があっただろうか!?
桃太郎伝説をもつ岡山県人としては、この“鬼退治”は観なければいけない必見作品だ!
<公開情報>
ドクター・デスの遺産 BLACK FILE
数々のミステリー小説を世に送り出す作家・中山七里のクライム・サスペンス小説『ドクター・デスの遺産』を実写映画化。
安楽死や嘱託殺人など現代社会の問題に切り込むテーマと、連続殺人の犯人を突き止めていくサスペンスが描かれる本作は、遺族が犯人に感謝し嘘の証言で守るという驚きの展開を見せる。果たして“ドクター・デス”は猟奇殺人犯なのか? 救いの神なのか? 観客にこの事件の正義を問う! 監督は『神様のカルテ』『チェイス』など人間ドラマからサスペンスまで幅広い作品で手腕を発揮してきた深川栄洋。
<公開情報>
喜劇 愛妻物語
『百円の恋』『嘘八百』などの脚本家・足立紳が、2016年に発表した自伝的小説を映画化。売れない脚本家が冷め切った妻との関係をなんとか改善しようと奮闘するファミリーコメディー!
結婚10年目にして倦怠期の真っただ中にいるセックスレス夫婦の泣き笑い、怒りと絶望が入り交じる赤裸々なシーンの連続は、まさに自らの経験だからこそのもの。観る者は爆笑、ときに苦笑すること必至!! また、香川県=“うどん県”を旅するロードムービー仕立ての展開にも岡山県民としては興味をそそられる!
本作は、昨年の『第32回東京国際映画祭』のコンペティション部門において最優秀脚本賞を受賞している。劇場で共感、泣き笑いしよう!!!(笑)