岡山メルパ 福武 孝之館長
映画業界20年、老舗映画館を切り盛りする名物館長。映画が持つ「観ることで、自分の世界が広がる」魅力を広めるべく、多彩なイベントを展開。ジャンルや制作者にこだわらない、テキトーな鑑賞が映画愛を高める秘けつだとか。
引っ越し大名!
『超高速!参勤交代』シリーズを手がけた土橋章宏の時代小説『引っ越し大名三千里』を『のぼうの城』の犬童一心監督で映画化。キャストは星野源、高橋一生、高畑充希という3枚看板が豪華共演!!!
時代劇と言えば“チャンバラ”をイメージしてしまう私だが、昨今は着目点を変えたオモシロ時代劇が映画化され大ヒットしている。家計簿、献立、参勤交代、ときて今度は“引っ越し”だ。原作は、生涯に7回もの国替え(引っ越し)を命じられた実在の大名・松平直矩をモデルにした小説『引っ越し大名三千里』。当時、参勤交代をはるかに上回る莫大な費用がかかる無理難題の引っ越しはお国の一大事!これは現代社会にも置き換えられて、働くビジネスマンが直面した会社の一大事!なのである。これはおもしろい。
あらん限りの知恵と工夫で乗り切ろうとする姫路藩の藩士たちの汗と努力と涙と笑いの物語は、きっとあなたにも響くだろう!!
<公開情報>
ポラロイド
『IT イット “それ”が見えたら、終わり。』のロイ・リーが製作を務める新感覚ホラー。一台のポラロイドカメラが巻き起こす悪夢のような現象を描いた本作は、リブート版『チャイルド・プレイ』のメガホンを取ったラース・クレヴバーグが監督。自身の短編ホラーをもとに、長編初監督作品として手がけた作品。
『IT/イット“それ”が見えたら、終わり。』以降、ホラー映画の傾向が変わっている。ただ恐いだけのホラーが流行らなくなった現代、プラスアルファの要素が必要となっている。本作は、SNSの現代社会に残るポラロイドカメラの特性を生かした新発想ホラーだ。
心霊写真による呪いは今までにも数多あるが、その場で浮かび上がる写真、そして1枚きりの写真、ポラロイドだからこその恐怖は見事な展開をくり広げる。
ただ心配なのはポラロイドカメラが売れなくなる事だ!!
みなさん、これは映画での出来事です(笑)