作家あさのあつこ著『岡山藩物語/吉備の風に吹かれて』はもう読んだ? 岡山の礎となった岡山藩主・池田綱政の時代と古代吉備国にまつわる逸話や伝説を題材にした歴史小説で、6つの物語が収められ、WEBで無料閲覧ができるhttps://www.okayama-ebooks.jp/ほか「ももたろう観光センター」などで配布されている。岡山市プロモーション・MICE推進課では物語にゆかりの地を巡る観光モデルコースを展開中で、2018年晩秋に1泊2日のモニターツアー「岡山藩の歴史を巡る癒しの女子旅」も開催。「歴史小説×観光」で新たな岡山の表情を発掘できたツアーの様子をレポートするので、お出かけの参考にしてみて。今回巡るのは『岡山藩物語』の3つ目のお話「海神の妻」にちなんだコース。県外から集まった女性モニター10名が、デニム生地の内装とラッピングがかわいい特別仕様車「WONDERFUL SETOUCHI BUSワンセトバス」(岡山交通)に乗り込んで岡山駅を出発!
1日目
一行はまず物語の主人公「きた」という女性をまつる沖田神社(岡山市中区沖元)へ。ここは厄除け、お守りも充実していて神社女子にはたまらない! 1692(元禄5)年、岡山藩主・池田綱政の命によって藩士・津田永忠が市南部の海を陸地化する大開発をスタート、その際のエピソードが神社に伝わっている。バス移動中は歴史に精通する安倉氏から歴史レクチャー。神社に到着すると宮司・秦さんがお出迎え。今回は特別にみちびきの神「道通宮」の拝殿で旅の安全を祈願。温かなお話もいただき、感動して涙ぐむ人も!
続いて、アートで有名な犬島へ。車内で安倉氏のお話を聞き、軽食に『ブランジェリー コロンバージュ』(岡山市中区浜)のランチボックスをいただき…。犬島は宝伝港の沖合い約3km、定期船で約10分。「犬島精錬所美術館」や「犬島くらしの植物園」を巡ったり海辺をおさんぽしたり。ちなみに『岡山藩物語』「石工たちの空」を読むと、犬島は江戸時代から良質の石が採掘され、石職人の技も素晴らしかったことを知ることができる。宝伝港のそばの宝神社で「ひょうたん」の細工を探してみて。
宿泊は瀬戸内市牛窓町。全室オーシャンビューの白亜リゾート「ザ・ホテルリマーニ&スパ」でギリシア料理を堪能し、デザートタイムから座談会を開催。「旅では何を重視するか」「岡山の印象はどうか」「小説を読んで訪れると理解が深まり旅先で印象に残ることが違う」など貴重な意見交換を約2時間。夜空には満月が輝くのでした。(2日レポへ続く)