フレンチアンティークを思わせる素朴で深い味わいと、現代の暮らしにも溶け込むシンプルなデザインで、日常の暮らしをさりげなく心地よく彩ってくれる。そんな木製家具をオーダーメイドで製作してくれるアトリエショップが、旧山陽道の宿場町として栄えた矢掛町の一角に登場した。『MEUBLE POSTE』だ。

築約100年の長屋をリノベートした店内に入るとまず目につくのは、古瓶や古物、備前焼の器に木さじといったインテリア雑貨や手仕事のもの。海外の蚤の市で買い付けたり、国内の陶芸・木工作家から届けられたりしたもので、中にはアンティークショップや古物店ではなかなか見かけない珍しいアイテムも並ぶ。

メインのアトリエは、ショップの奥に併設。巨大な加工機や工具、作業台の周囲には製作途中の家具がいくつもあるが、その多くは「売り物ではなく試作品」というから驚かされる。素人目には分からないほどのわずかに異なる作品の数々は、作り手のこだわりの深さの証。主にウォールナットとオークの無垢材を使って製作された家具たちには、ヨーロッパ家具の伝統技巧がさりげなく施され、真新しいのにどこかクラシカルな趣も感じられる。

オーダー品の完成には1カ月ほどかかるが、ショップ展示品なら即引き渡し可能。フォルムやサイズはもちろん、仕上がりのテイストは細かく希望に応じてくれるので、家や部屋の雰囲気にぴったりのアイテムを手に入れられそうだ。

海外の古物はもちろん、県内外の作家が手掛けた器やカトラリーが空間に溶け込むように美しくレイアウトされた店内。雑貨目当ての人はもちろん、コーディネートのヒントを探して訪れる人も多い

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