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つまんない映画なんてない!

つまんない映画なんてない! vol.1

「半魚人」

  • 情報掲載日:2015.07.29
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

岡山メルパ 福武 孝之館長
映画業界20年、老舗映画館を切り盛りする名物館長。映画が持つ「観ることで、自分の世界が広がる」魅力を広めるべく、多彩なイベントを展開。ジャンルや制作者にこだわらない、テキトーな鑑賞が映画愛を高める秘訣。映画が好き過ぎて、あこがれのターミネーターに変身。特殊メイクがんばりました!

「半魚人」

モンスターと言えば「半魚人」である・・・?
いやいや、ドラキュラやフランケン、狼男の方がメジャーだとおっしゃりますか?
しかし私の中では「半魚人」も同格のトップスターなのだ。
彼らは全てユニバーサル映画が生み出したドル箱スターで、特に半魚人はオリジナリティ溢れる想像の怪人なのだ。
半魚人というからには身体の半分が魚であり、下半身が魚の場合は「人魚」ということになる。従って上半身が魚の場合「半魚人」ということになる。


しかし皆さんのイメージする半魚人はそうではないだろう。
完全な人型で全身に鱗があり、手足に水かきがある。このデザインこそがユニバーサル映画の生み出した半魚人なのである。その映画の物語はアマゾンの奥地で水かきのついた手の化石が発見されたことにより始まる現代文明VS古代生物の戦いを描き、そこに半魚人の悲恋をプラスするという、キングコング的展開である。(「大アマゾンの半魚人」1954年ユニバーサル映画)
この作品の主役は明らかに半魚人である。大体のモンスターは悪役として登場するが、どこか悲しみを抱えた、悩める“人間”を象徴している。彼らの中にあるこのヒューマニズムがモンスター映画の最大の魅力ではないだろうか?
私はこう思うのである。彼ら人気モンスターたちが現在のアメコミ・ヒーローの原型ではないか?その見た目ゆえに恐れられる超人や、その能力ゆえに迫害されるミュータント、超人であるがゆえに悩み苦しむヒーローたちはモンスターそのものではないか。
アメコミ・ヒーローの映画が全盛の昨今、半魚人を原型にしたヒーローの登場もきっと近いだろう。あっ!いるぞ、いるぞ!DCコミック社に「アクアマン」がいる!上半身が鱗、下半身はミドリ色のタイツだ!いかにもやらかしてくれそうなヒーローではないか!(楽しみ!)

たぶん、おそらく、きっと、
ドラキュラはバットマンとなり、フランケンはハルクとなり、狼男はウルヴァリン(X-MEN)となったのだ。この怪人とヒーローの奇妙な符号を楽しみながら奇想天外な世界を楽しんでほしいのである。そうすれば世界観の違うヒーローが無理やり勢揃いしていても、荒唐無稽な物語の展開も、すべて豪華で痛快な映画として楽しめるのではないだろうか!

岡山メルパ館長 福武孝之

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