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《岡山市/金山寺「温座」》160年の時を超えて、秘法の儀式「温座(おんざ)」が復活。古きよき伝統と祈りの力で、揺れ動く時代に光をともす。【PR】

金山寺「温座」復興の会

  • 情報掲載日:2020.10.15
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

『金山寺』に伝わる非公開の儀式、「温座」が蘇る。

朝夕に吹く涼しい風に、秋の気配を感じ始めた9月の終わり。岡山市内の山中に建つ『金山寺』では、およそ160年ぶりとなる密教の儀式「温座」が、静かに復興を始めました。

儀式の幕開けは、2020年9月29日の昼の2時。本堂内にある客殿では、『金山寺』の岸本賢信住職と3人の僧侶が集まり、古来より伝わる特別な御祈祷が行われました。

背筋の伸びるような厳かな雰囲気の中で、僧侶の鳴らす鐘の音が本堂に響き渡ります。そのリズムに合わせて一心不乱に経を唱える様子は圧巻の一言。その迫力は見学者も思わず息をのんでしまうほどです。

祈りの声は途切れることなく翌朝5時ごろまで続き、2日間にわたる祈祷が無事終了しました。

今回の「温座」は約250人もの見学者が来場。祈祷の資格を授与された参加者は、僧侶とともに経を唱えながら疫病平癒や世の中の安寧、平和を祈りました。

『金山寺』で受け継がれ、江戸時代から約160年もの間封印されてきた「温座」が復活した背景には、「不安の多い世の中を祈祷の力で照らしたい」という切なる願いが込められています。

岡山でも特に古い歴史を持つ『金山寺』と、長らく封印されていた伝統の儀式「温座」についてご紹介します。

知る人ぞ知るパワースポット!? 岡山でもっとも古いと伝わる名刹『金山寺』。

「温座」が伝えられてきた『金山寺』は、岡山市北区にある天台宗の古刹。その歴史はかなり古く、寺が開かれたのは奈良時代の最盛期にまで遡ります。

当時の孝謙天皇の祈願を受けて「備前四十八ヶ寺」を開いた高僧、報恩大師によって749年に建立されました。岡山県南を中心に創建された「備前四十八ヶ寺」の本山であり、岡山の多くの寺社のルーツともいわれているそう。

岡山県の中でも最古の歴史を持つと伝わる、由緒ある古刹です。

境内にはさまざまな建造物があり、本堂や護摩堂、三重塔などの多くが文化財登録されています。初詣には多くの参拝客が訪れ、600年以上続く伝統行事「金山寺会陽」や、境内のシンボル・三重塔のライトアップなどのイベントでも親しまれています。

山の静寂に包まれ、どことなく神秘的な空気を漂わせる『金山寺』。ちょうど『岡山城』の北方にあり、岡山の街を見守るような場所に建てられています。

長い歴史の中で幾度もの火事に遭い、その都度再建されて大切に守り継がれていることから、ご利益のあるパワースポットとしても知る人ぞ知る存在なのだとか。

山の自然と寺社のパワーにあやかれば、開運&パワーチャージができそうですね。

昼夜問わず、7日間祈りを捧げる。本来の「温座」は過酷な密教修行。

本来の「温座」は、7日間にわたり「千手観音秘密供養法」という祈祷を行う過酷な密教修行。昼夜途切れることなく約1時間の祈祷を168座行い、その儀式は密儀として非公開にされています。修行僧が交代して座が冷える間もないことから、「温座」という名前が付けられました。

「温座」は奈良時代から江戸末期まで歴代の住職によって受け継がれたものの、明治時代以降は資金不足などの理由で途絶えてしまいました。元禄元年には同じ天台宗である東京都の『浅草寺』に伝えられ、現在も年間重要行事として執り行われているそうです。

あの「雷門」で有名な東京の名所『浅草寺』と、岡山県の『金山寺』がつながっていたとは驚きです。

岡山によい運気を! 県民参加型で心をひとつに。

時代の移り変わりと共に、廃れて消えていくたくさんの文化や伝統。その中で「温座」は、160年もの時を超えて息を吹き返しました。

復活への支援を働きかけたのは、岡山県下の経済人で構成される「一般社団法人 ワンダーシップ」。地域社会のさまざまな視点に目を向け、岡山の魅力を掘り起こしながら、地元でより良い暮らしを送るための活動に取り組んでいます。

「金山寺温座復興の会」を組織内に立ち上げた平林実代表は、『金山寺』や有志メンバーとともに協力し合いながら復活への取り組みを進めました。「『ワンダーシップ』の首都岡山構想」の一環として、岡山の歴史や文化、土地の由来などを調べるうちに、『金山寺』と「温座」に導かれたそうです。

「新型コロナウイルス感染症の流行や相次ぐ自然災害など、今年は社会的に不安を感じることが多い年でした。歴史ある『金山寺』の儀式で疫病平癒や安寧を願い、少しでもみんなの気持ちを安らかにできる心の拠り所になれば。7日間祈り続ける密教の儀式なら、より強く願いの力が届くはず。完璧な形は無理としても、とにかく今年再開することに意味があるのではないかと感じました」

今回行われた「温座」は、本来の形ではなく部分的な復活として2日間実施されました。参拝者は、儀式の意味や知識を学んだ上で「祈祷サポーター」として、読経に参加できるそうです。

「『温座』復活のもう一つのテーマは、岡山の伝統文化や土地に根差したものを衰退させず、岡山をもっとよい街にすること。岡山には知られざるパワースポットや奥深い魅力がまだまだたくさんあります。『温座』という濃い伝統を、地域で残すべきものとして考えたい。県民参加型で支えていくのが理想です」(平林代表)

取り組みに共感して集まった「温座サポーター」「祈祷サポーター」も増員中。限定公開の秘儀も、サポーターなら立ち会うことができます。温座復活を単発に終わらせることなく、末長く続けることが目標だそうです。今後の活躍に注目したいですね。

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Information

天台宗 銘金山 金山寺
住所
岡山市北区金山寺481[MAP]
電話番号
086-228-0926
HP
http://www.kinzanji.net/
問合せ
金山寺「温座」復興の会(一般社団法人ワンダーシップ内)
問合せ電話番号
086-246-0011(平林金属株式会社 担当:平林、原)
HP
https://iwatobiraki.com/onza/

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