株式会社フォークナーに潜入してきました!
より高いクオリティと安定的な提供を、実現。
1960年の創業の『株式会社フォークナー』。繊維商社『帝人フロンティア』のグループ会社として、『テイジン』の先端の素材を生かしたOEMで、有名紳士服メーカーを長く支え、現在は、レディスウェアも含めた多種多様なアイテムを手がけている。OEMとは、顧客の要望に合わせて、そのブランドの製品を製造することや、その製造企業を指す。「弊社の強みは、製造のみならず、設計から製品出荷までを一貫体制で行っていること」と管理部の五味丈太郎さん。OEMでは顧客がデザイン・設計した情報に基づいて製造するのが主流だが、東京営業本部に5名のパターンナーが在籍する当社では、設計段階から応じることが可能だという。そして、生産業務に精通した東京営業本部が協力工場の生産管理や品質管理を、温・湿度管理を徹底した保管庫を有する岡山と岐阜のセンターが保管と入出荷を、それぞれ担っている。特筆すべきは、2カ所のセンターが有する機能。国内外の提携工場から届いた製品を厳しいプロの目で見極める「検品」。見つかった縫製の不具合やしみ、汚れなどを確かな技術で再生する「修理・補修」。部分アイロンから再プレスまで、さまざまな設備を用いて製品を美しく仕上げる「プレス」。さらに、岡山センターでは、名入れをはじめとする刺繍やマークの圧着といった「流通加工」にも応じる。「これらをアウトソーシングするOEMも多いようですが、一貫して行うことで、よりクオリティの高い製品を安定的に提供でき、時間や費用の圧縮という面でもお役に立てるのです」と話す。
アパレル製品の構造を熟知した経験豊富なスタッフが、縫製の不具合に合わせてミシンを使用した修理も行う。こうした作業も、製品に付加価値をもたらす要因のひとつ
新規B to Bと自社ブランドで、さらなる成長を目指す。
今年7月、初のオリジナルブランド「フォークナー トウキョウ」を立ち上げ、「コロナ禍で厳しい状況にある学生を応援したい」と手頃で質の高いリクルートスーツを発売。いっぽうで、新たなBtoBによる新規事業開拓にも意欲的だ。「風通しがよく、お互いに意見を出しやすい社風なので、各部署が密に連携し、お客さまの要望をしっかりとカタチにしていきます。また、新しいブランド製品を作りたい、西日本エリアに進出したいが物流拠点がないなど、さまざまなお困りごとにも、つちかってきたノウハウとセンターの多様な機能を生かして応じていきたい。社内にIT国家資格を有する技術者のいるシステム課があるので、運用サポートも万全です」。岡山に根ざす当社の新たな挑戦に注目したい。
環境にやさしい素材を取り入れたシャツを発売。
日本の衣服の廃棄量が年間約100万トンという現実を重く受け止め、「1社でできることは小さいけれど、動きだすことが重要」とSDGsに取り組み始めた当社。SDGs17のゴール目標のうち7つの目標を掲げ、日本SDGs協会から事業認定を受けた。そんななかで発売した「フォークナー トウキョウ」のシャツでは、「エコテックススタンダード100」認証の100%材料リサイクルできる耐熱ナイロンボタンを使用し、梱包資材の一部をプラスチックから炭酸カルシウムを混練した素材に置き換えた。今後はさらに環境にやさしい商品を企画していく予定だとか。
この方に聞いてみた!
インドネシアの企業『Adetex社』とのパートナーシップによって、その地元で協業をスタートしました。現地の人の幸福に少しでも寄与したいという想いから、220名の現地雇用を確保し、ジェンダー平等に向けて女性管理者を積極的に登用するほか、日本人技術者による縫製の直接指導で技術力強化を支援しています。
Information
株式会社フォークナー
- 住所
- 瀬戸内市邑久町百田320 map
- 電話番号
- 0869-22-1135
- HP
- https://www.folkner.jp/