倉敷市中心市街地に誕生する『あちてらす倉敷』。街と調和したその外観の美しさや商業テナントも多く入ることから、どんな施設になるのか気になる人も多いはず。今回、長年の再開発にかかわったスタッフやテナントとして入る事業者にここまでの経緯や施設のコンセプト、入居予定のテナント情報、今後の展望などを聞いてきました!
再開発の目的・経緯は。
―内田 もともとこの地域は細い路地をはさんで木造民家が集中し、防災上の課題を抱えていました。また、駅前の好立地にもかかわらず低層建築が多く、土地活用度も低かった。防災機能を高めると同時に、美観地区のある東側との回遊性を高めて市街地一帯の活性化につなげようと、1994年ごろから地元住民の間で議論が重ねられてきました。
―浅野 その後2004年に民間の再開発準備組合が結成されましたが、地権者承諾や景観条例等との調整に苦戦。足かけ20余年の長い道のりを経てようやくこのときを迎えることができ、非常に感慨深いですね。
施設名称は公募されたそうですね。
―浅野 全国から1600を超える応募があり、各テナントにもご協力いただいて最終選考を行いました。
―内田 このあたりはかつて「あちまち」と呼ばれ、倉敷一のにぎわいを誇った町。「大橋邸」周辺をいまだに「阿知町」と呼ぶ地元住民も多く、非常に思い入れ深い地名ですから、この名が冠されとてもうれしく思っています。
―小橋 建物にも倉敷らしい色や素材が散りばめられていますよね。ホテル内にもデニムや和紙、竹といった地元ゆかりの素材を多用し、周囲にとけ込む落ち着いた空間づくりにこだわりました。
出店者の顔ぶれも多彩です。
―浅野 『ステュディオ・ダ・ルチザン』をはじめ岡山初出店・新業態を中心とする約30店舗が集まり、ほかとは一線を画すラインナップになったと自負しています。南館1階の『オールカフェ×タニタカフェ』ではさまざまな健康測定も受けられるんですよ。
―小橋 『グラン・ココエ倉敷』には、宿泊客以外にもご利用いただける大浴場や最大200名収容規模のバンケットを併設。さらに階下には、『倉敷ステーションホテル』1階にあった瀬戸内海鮮料理店を『くらしき 白壁』として移転オープンし、全国の厳選食材を使った多彩なメニューを用意しています。
地元の人も存分に楽しめる施設になっているようですね。
―浅野 『あちてらす』の肝は、むしろそこにあります。再開発で一番重要なのは、そこに生まれるにぎわいをより長く広く波及させること。そのためにも、今後いっそう地元の人に親しまれる場づくりに取り組むことが不可欠だと考えています。
―内田 敷地内には、地域住民と出店者でイベントを企画したり買物客が自由に休憩したりできる公共空地も設けられています。ここからにぎわいや交流の輪が広がって「倉敷に来てよかった」「住んでよかった」思えるきっかけの場になれば、それほどうれしいことはないですね。
Information
あちてらす倉敷
- 住所
- 倉敷市阿知3-9-1 map
- 電話番号
- 086-424-0111(倉敷市阿知3丁目東地区市街地再開発組合)
- 駐車場
- 193台
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