今年も夏到来。『ラーメン店の夏』なら「冷やし中華始めました!」がド定番ですが、最近少し違う様相を呈しているような気がします。もちろん冷やし中華もド人気ですよ!
最後のエクスプロールでお邪魔したのはもう数年前になるでしょうか? 岡山市の水道局近くにある『麺屋だご』さん。「塩」や「醤油」など上品なメニューで評判なのですが、当時、お話を伺っていて気になったことが。ずばり「夏の限定メニュー」です。ここ数年、いろんなお店で、期間限定のメニューが提供されてますね。「今しか食べることができない」というレア度と、「その時期ならではの素材などを使った旬のメニュー」というタイムリーさが人気の秘密でしょうか。最後の取材時に、壁に貼り出されていた「夏メニュー」も、あまりに色鮮やかだったのが強く印象に残ったのです。その時は時期が間に合わず、きちんとご紹介ができなかったのですが、今回は「2016年版の夏メニュー」を事前に確かめるべく時期をうかがっておりました。そして「ついに、今年バージョンができました!」という連絡が。待望の好機到来じゃないですか! ワタクシは「時は来た!」とばかりに駆けつけたのです。それだけだ!
「お待ちどうさまでした。今年の夏麺です!」。ほほう。タレが別の器。冷やしのつけ麺ですか? 「タレはドンブリの方にかけてお召し上がりください」。なるほど。つけるんじゃなくて、かけるんですね。ってか、今年は渋い色みですね。「これは…。第1弾です」。あぁ、そういうことですか。写真の「和えそば~あごだし醤油~」810円は、極太麺ががっつり220gのボリューム(大盛りは不可)。麺には小麦に全粒粉を加えるなどの工夫が。名称にもあるアゴだしにカツオを加えたしょうゆダレが風味豊かで、ベースはこちらのお店の基本でもある鶏。食べた感じは冷やしのぶっかけ。そして魚介のインパクトが強いので、「まぜそば」のような男性的味わいだと思いました。「GW明けくらいから夏メニューの問合せを1日1件はいただくので、第1弾として完成させました」。がっつりいけるのに後口はさっぱりで、まさに夏にぴったりですよ! 基本として火、水、木曜限定。
出ました! 「第2弾です」。こちら「ベジそば」890円。以前よりパワーアップしてませんか? 「野菜が10~15種類。今年で4年目ですが、彩りが年々増えてるんですよ(笑)」と盛付け担当の奥様。見たことない具材があるんですが…。「中央はロマネスコ。白いのがピーチカブですね。おかひじきにミニトマト、カボッコリーでレッドキャベツを巻いています」。すみません。10分の1も理解できてません。底にだししょうゆをベースにして、隠し味を加えたタレが仕込んであって。これを混ぜて食べるのですが、なんせこのカタチを崩すのが偲びない…。「豪快にかき混ぜてくださいね」。無理ですって! こちらは基本、日、月、金曜のみの提供で、週替わりで野菜もチェンジするそう。「酢をかけるのもオススメです」とのこと。冷やし中華的な味わいです。女性向けの外見&味ですね。「とにかく仕込みが大変で」。奥さん、それはさすがに見た瞬間分かりましたよ(笑)。
「ぜひ、ご夫婦で。むしろ奥さんメインでお願いします」とのお願いむなしく、美しく愛想も最高で控えめな奥様は撮影NG。「お店でお会いしましょう」ってことですね。ご覧のご主人も「いい人オーラ」全開です。「4年目に突入して、ようやく自信が付いてきたように思います」。実感する瞬間てあるんですか? 「お客様が確実についてくださってきていることですね」。店名は苗字由来の幼少期のあだ名からだという店主の合田卓也さんは、かつて営業職を経験。「卸売りで、競合他社が同じ商品を売るんです。すると価格の競争になってしまう」。そこで差別化のため「人間力」を育みつつ、「自分で『商品』を作ることでモノに価値を与え、それに自分で値段を付けて売りたいと思った」そうです。婦人服販売のチェーン店の店長なども経験されているので、デザインやファッション、レイアウトや空間作りにも厳しい目を持っておられます。しっかりとお店づくりに表れてますね。
最後に定番メニューも紹介してくださいよ! 「新しくレギュラー入りした『ごま』780円はどうでしょう?」。おお、話には聞いてました! 「『だご』といえば『塩』(670円)ってイメージありません?」。残念ながらバリバリありますね。「それが悔しくて、『醤油』(670円)を改良に改良を重ねて、なんと塩の販売数に追いついたんです」。おお、すごい! 「そこで新しい味にチャレンジしたくて『ごま』を制作。昨冬3カ月限定でお出ししたら好評で。引き続き販売することにしました」。晴れてレギュラー入りですか! 「ラー油が少量入っていますが、お好みで追加してください。これは女性に人気なんですよ」。確かに辛いもの系好き女子は多いですもんね。セサミ好き女子も多いんでしょうか? でも食べてみるとそこまでは辛くない。しかもゴマ独特の香りもまろやかでいい感じです。このチャーシューすごいですね。「肩ロースの薄いものが1枚と、豚バラのゴツイものが一緒に入っているんですよ」。これは食べ応えがありますよ。写真左手のものです。分かります?
「岡山ラーメン界の新星」として注目されたオープンから早4年。「自信は付いても、慢心する暇がないです。お客様に成長させていただいてます」と今日もご主人は素敵に謙虚です。
人気は、「醤油」、「塩」、「ゴマ」! そして期間限定メニュー!
岡山市水道局近くの人気店。岡山市の「起業家塾」に参加し、経営と店作りを学んだ店主は、「『変わらない味わい』と『あきさせない工夫』こそが、お客様の欲求に答えるものである」という強い信念から、日々精進を重ねている。夫婦そろっての心地よい接客も評判で、まるでカフェのような洗練された内装の空間もあいまって、多彩な人々を惹きつけている。もはや店の看板的存在で、多くの客がその時期の到来を心待ちにしている期間限定メニューは、夏の「ベジそば」が特に人気。見た目も味わいもすばらしいと毎年好評でリピート率も高い。期間限定メニューは、基本的に「不定期販売」で「数量限定の売り切れご免」なので、マメに足を運んで情報をチェックしよう。フェイスブックなどでも情報を配信しているので、登録してみるのもいいだろう。すべて北海道産小麦を使用した厳選麺がこれまたうまい!
Information
麺屋 だご
- 住所
- 岡山市北区鹿田町1‐7-19 [MAP]
- 電話番号
- 086-234-1233
- 営業時間
- 11:30~14:00/18:00~22:00 ※日曜は11:30~14:00のみ
- 休み
- 土曜、祝日
- 席数
- 22席
- 駐車場
- なし
- HP
- http://facebook.com/menyadago