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大森さんは「植物への負荷や世話をする人のストレスを軽減するため、その地の自然に近い植物を選んでいる」という。[住]1.一角には降水量や気温、太陽放射熱などの観測装置も。2.室内温度上昇や都市型洪水などの緩和の一助となる草屋根。3.「虫食いはおいしさの証明」と社長。科学的データに基づいた地球・植物・人に優しい「レインガーデン」に憩う。広大な敷地に五〇〇種超の植物一万株以上が育つ「レインガーデン」。こちらでは、植物に負荷をかけないようこの地の気候風土に合った植物を植え、タンクに集めた雨水を濾過してかん水に使用するなど、多様な工夫が施されている。しかし、「SDGsを意識して造った庭じゃないんです」と、『ワイズスケープ』の大森茂昭社長。「一九九四年の大渇水時、国道の街路樹にいくら散水しても木が保たず、どのくらいの水をまいたらいいのかという疑問から、※蒸発散値を調べるためにこの庭を造ったんです」。一〇年にわたる調査で判明したのは、温暖化を示すその量の増加。以降、大森社長は「ガーデンは科学であり、デザインは環境に優しいものでなくてはならない」を信条に、持続可能な庭を造り続けている。また、「レインガーデン」には「植物に親しんでほしい」と、完全無農薬栽培の都市型農園や、自家栽培野菜のランチなどを提供するカフェも併設している。※蒸発散値/一日に地表面から蒸発する水の量。23「衣・食・住」から「SDGs」ワイズガーデン岡山市南区福田735-21086-259-5022https://wisegarden.jimdofree.com/1より詳しい情報は公式HPから