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134ウイルスに打ち勝つための免疫力アップのコツ■専門分野/感染症、アレルギー疾患■おもな専門医資格/日本小児科学会小児科専門医、日本感染症学会感染症専門医尾内一信先生院長補佐/小児科部長/感染管理室室長おうちかずのぶ倉敷市松島5771086-462-1111川崎医科大学附属病院かわさきいかだいがくふぞくびょういん取材協力人は、体力や免疫力があるときは風邪をひきにくい状態にあります。今もっとも注目されている新型コロナウイルスにおいても、重症化している人のほとんどは高齢者や基礎疾患のある人で、まさに免疫力の弱い人ということがわかります。ですから、免疫力を高めることで、ほとんどの人がウイルスに対して防ぎやすくなるというわけなのです。たとえウイルスを体内に入れてしまったとしても、風邪を発症しない確率が高まります。ウイルスとひと言でいっても、インフルエンザウイルスやノロウイルスなどその種類は数多く性質もさまざま。たとえばコロナウイルスでいえば、人に蔓延し一般的な風邪の原因となるウイルス4種類と動物から感染する重症肺炎ウイルス2種類があるのです。一般的な4種類に関しては免疫があるため、通常重症化することはほとんどありません。しかし、今回新たに発生した新型コロナウイルス(COVID-19)については免疫力を持ち合わせていないために、重症化しやすくなっているのです。まずはしっかりと休養をとること。栄養をとること。規則正しい生活を送ること。そして適度な運動をし、ストレスをためないこと。このような生活を心がけることで免疫力を高める体づくりがかなり期待できます。逆に、夜ふかしをしたり心配事を抱えたり、食事をおろそかにしたりすると、一般的な風邪にかかっても重症化しやすくなってしまうので注意が必要です。働きすぎもよくありませんね。普段からそれぞれに合った無理のない生活を心がけましょう。適度な運動というのも人それぞれですが、一般的にはウォーキングやジョギング、サイクリング、エアロビクスなどがおすすめです。普段から運動をしている人向けに少しハードなものだと、マラソンもよいと思います。ここでも自分の体力に合わせて無理のない程度に体を動かすことが大切ですね。昨年から長期にわたるコロナ禍でステイホームが進むなかでは、ゲームを使って楽しく体を動かすのもよい方法だと思います。その際は適度な換気を。基本的にコロナウイルスの感染は飛沫感染なので、密閉した室内に人が集まってマスクもせずに対面で会話したり騒いだり、カラオケしたりといったことを避け、適度に換気(部屋にいる時間の10%の換気時間。たとえば60分間部屋に滞在する場合は6分間の換気)をすれば感染の確率はかなり低くなります。あとは接触飛沫感染なので、マスクをして手洗いをしましょう。また、日光に当たることでビタミンDがウイルスに対する免疫力を高めるというエビデンスもあり、適度な日光浴もおすすめします。身体の健康にはもちろん、精神衛生的にものびのびとアウトドアで体を動かすことは大切だと考えます。野菜をしっかり取り入れさまざまな栄養素をバランスよく摂取する「バランスのよい食事」が基本になりますが、最近では、食品販売事業者の責任において科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品「機能性表示食品」を普段の食事にうまく取り入れることをおすすめしています。「機能性表示食品」は、「おなかの調子を整える」、「脂肪の吸収をおだやかにする」など、健康の維持や増進などに役立つ健康効果「機能性」をパッケージや広告などに表示しているので、目的に応じて選びやすくなっています。そのなかのひとつに、健康維持に重要な外敵と戦う体の防御システム「免疫機能」をサポートする食品があります。免疫の司令塔「プラズマサイトイド樹状細胞」に働きかける「プラズマ乳酸菌」を配合した飲料水やサプリメントを含む加工食品などで、複数の免疫細胞を活性化することが期待されています。しかし、ここで誤解してはいけないのが、免疫力を高めるための基本は、まず規則正しい生活リズムやバランスのとれた食事、良質な睡眠、適度な運動などの健康習慣だということです。「機能性表示食品」は、あくまでもサポート食品です。さらには医薬品でもありません。さまざまな新しい生活様式を取り入れて、免疫力を高めながら健やかな日常を過ごしましょう。答えてくれたのは規則正しい生活習慣を身につけ、心も体も健康に!│適度な運動とは?また、環境の面で特に注意する点は?│免疫力を高めるためによい食事方法はありますか?│ウイルスの感染を防ぐためには?また、ウイルスとはどんなもの?│免疫力を高めるためにはどのような生活が好ましいですか?
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